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監督:クレモンティーヌ・ドルディル(Clementine  Deroudille) ロベール・ドアノーの孫娘。ジャーナリストや展覧会のキュレーターなど幅広い分野で活躍。本作が初監督作品となる。

本作を製作するきっかけは?

じつは、この映画を作ろうと考えるきっかけになったのは、日本に来たときなの。そのときにドアノーの写真が、日本でもいろいろな人に知られていることに驚いて、さらにもっと深く彼のことを知ってもらいたいと思ったの。ロベール・ドアノーという写真家は「パリ市庁舎前のキス」の写真家として有名だけど、その他の作品も含めて彼には知られていない部分がとても多いと感じていたし、だからまずは、ドアノーの知られていない側面をしっかりと描きたいと思ったわ。

ドアノーの写真の一番の魅力は何だと思いますか?

ドアノーの写真というのは、基本的に人間の“幸せ”を見せる写真だから、きっと多くの人に愛されるんだと思うわ。たとえば「パリ市庁舎前のキス」を見た人が恋をしたくなったり、子供たちを写した写真を見た人が、自分の子供の頃を思い出して懐かしんだりする。そういう、自分の中にも通じる“人間の美しさ”みたいなものを見せてくれるんじゃないかしら。どこに住んでいても、国境を越えて人間として共有できるノスタルジーがドアノーの写真にはあるんだと思うわ。

映画の中で使用する写真はどのように選んだのですか?

じつは、保管されているドアノーのネガは全部で35万点もあるの!その中から作品を選ぶのは、とても大変だった。どんな有名な写真家やアーティストも、一般に良く知られた“決まったイメージ”をもたれることが多いと思うの。ドアノーに関してもそういうところがあるから、イメージとは違う作品をたくさん見てもらいたかった。だから、カラー写真や外国で撮った写真であったり、出来るだけ多様な作品を選ぶようにしたわ。